低体温症は冬山だけのものではありません。夏でも、標高の高い稜線で雨と強風にさらされ、濡れた服のまま歩き続けると、体温が奪われ低体温症になることがあります。ここでは、当サイトが構成した架空の例で、低体温症がどのように進むかを見てみましょう。天気が崩れる前の判断、濡れない工夫、こまめなエネルギー補給が、低体温症を防ぐ鍵です。
ケース:夏のアルプスの稜線で(架空)
※当サイトが公的資料をもとに構成した例で、実在の事故ではありません。
体温が奪われるしくみ
| 原因 | 影響 |
|---|---|
| 雨 | 濡れた服は、乾いた服より体の熱を奪いやすい |
| 風 | 風が強いほど体感温度が下がる(山の気温は平地より何度低い?風が吹くと体感温度は?) |
| 疲労・空腹 | 体の熱を作るエネルギーが足りなくなる(「シャリバテ」とは?エネルギー切れを防ぐには?) |
| 気温 | 標高が100m上がるごとに、気温は約0.6℃下がる |
分かれ目ごとの正しい行動
- 出発前:午後に雨の予報なら、早出早着か、日程の変更を考える(登山は何時に出発するもの?早出が基本といわれる理由)
- 雨が降り始めたら:早めに雨具を着て、防寒着も重ねる(登山の雨具はどう選ぶ?ポンチョや傘ではダメ?)
- 稜線で風雨が強まったら:山小屋に避難するか、風の弱い場所へ下りる(山で天気が急に悪くなったらどうする?)
- 寒さを感じたら:行動食を食べ、温かい飲み物をとる(行動食は何を持っていけばいい?)
- 仲間の震えや口数の減少に気づいたら:すぐに行動を止め、体を温め、救助を求める
震えが止まらない、つじつまの合わないことを言う、歩けないなどの症状は、低体温症が進んでいるサインです。すぐに救助を求めてください(低体温症は夏の山でもなる?症状と対処は?、山で救助を呼ぶには?110番と119番どっち?)。
このケースから学ぶ準備
- 上下の雨具(防水性と透湿性のあるもの)
- 防寒着と、予備の乾いた服(防水の袋に入れる)(登山の服装の基本「レイヤリング」とは?)
- 行動食を多めに
- ツェルト(風をよけて休むための簡易テント)(エマージェンシーシートやツェルトは必要?)
低体温症の症状と手当ては低体温症は夏の山でもなる?症状と対処は?で詳しく紹介しています。