コースタイムは、登山地図やガイドブックに書かれた区間ごとの標準的な歩行時間で、ふつうは休憩や食事、写真撮影の時間を含みません。自分の歩く速さは人によって違うため、何度か歩いて「コースタイムの何倍で歩けたか」を記録し、自分用の倍率を知ることが大切です。計画は「コースタイム×自分の倍率+休憩+予備時間」で立てます。
コースタイムの前提を確かめる
地図や本によって、どんな登山者を想定しているかが少しずつ違います。多くは「無雪期・天気のよい日に、標準的な装備の登山者が歩いた時間」を前提としています。地図の凡例や本の冒頭に説明があるので、一度は読んでおきましょう。
- 休憩・食事の時間は含まれないのが一般的
- 雨、雪、ぬかるみ、渋滞があると延びる
- 大人数のグループ、子ども連れ、重い荷物では延びる
- 登りと下りで別の時間が書かれていることが多い
自分の倍率を知る方法
たとえば、コースタイム3時間の区間を休憩抜きで3時間36分かかったら、倍率は1.2です。登山アプリの記録を使うと、区間ごとの時間を後から確かめられて便利です(山行記録はどうつける?記録すると何がいい?)。
計画への使い方(計算例)
| 項目 | 計算 | 時間 |
|---|---|---|
| コースタイム合計 | 登り2時間30分+下り2時間 | 4時間30分 |
| 自分の倍率(1.2) | 4時間30分×1.2 | 5時間24分 |
| 休憩(1時間ごとに10分) | 約5時間で50分 | 50分 |
| 予備時間(全体の2割) | 約6時間15分×0.2 | 約1時間15分 |
| 合計 | — | 約7時間30分 |
この場合、14時に下山を終えたければ、6時30分ごろに歩き始める計画になります(登山は何時に出発するもの?早出が基本といわれる理由)。
経験者向け:区間ごとに見る
上級者になるほど、合計時間より「どの区間で時間がかかるか」を見ます。岩場や急な下りの区間は倍率が大きくなりがちです。区間ごとの通過予定時刻を書いた「タイムテーブル」を作り、遅れが出た区間で引き返す判断をするのが安全です(引き返す判断の基準は?どこで決める?)。
登りは「コースタイムより早く歩けた」と喜ぶより、「同じペースで最後まで歩けたか」を見ましょう。最初に飛ばすと後半で大きく遅れます(登山で疲れないペースは?バテないコツは?)。
コースタイムと自分のペースから下山時刻を計算できる下山時刻の計算ツールもあります。